特殊紙解説シリーズ:E-1〜E-2 エンボス・ナチュラルの奥深さ

はじめに

特殊紙の中でも「エンボス加工」を施した紙は、視覚と触覚の両方に強い印象を与えます。E-1とE-2は、自然な風合いや革のような表情を持ち、印刷物を一段と上質に見せるカテゴリです。今回は レザック16、レザック75、OKゴールデンリバー70、岩はだ、アレザン-FS、レザック66 といった代表銘柄を解説します。


E-1:エンボス・ナチュラル

レザック16

革のような独特の凹凸を持ち、証書や卒業アルバムの表紙などに長年使用されてきた定番。重厚感がありながら親しみやすい印象で、フォーマルからカジュアルまで幅広く対応します。

レザック75

レザックシリーズの中でもやや細やかな凹凸が特徴。冊子やパンフレット、ブランドブックの表紙に適しており、堅実で落ち着いた印象を与えます。

OKゴールデンリバー70

光の加減で川の流れのように見える模様が特徴。動きのある表情を持ち、ギフトパッケージや記念品の装丁などに適しています。

岩はだ

その名の通り、岩の表面を思わせる荒々しい質感が特徴。重量感のある冊子や建築・インテリア関連のカタログに最適で、紙そのものがデザインを主張します。

アレザン-FS

自然な革調を持ちながら、FSC認証を取得した環境対応型用紙。高級感とサステナブルを両立させたい案件に向いています。

E-1のまとめ
E-1は「革」「石」「自然素材」をモチーフとしたエンボス紙。強い個性を持ちながらもフォーマル用途に適している点が特徴です。


E-2:エンボス・ナチュラル(レザック66)

レザック66

レザックシリーズの中でも特に伝統的で、証書や卒業証書の台紙などに幅広く使用されてきました。細やかな凹凸が紙全体に広がり、重厚感と高級感を演出します。名刺やカードにも応用可能で、信頼性を表現したいときに選ばれる銘柄です。

E-2のまとめ
レザック66は「重厚感と格式」の象徴的存在。シンプルでありながら強い存在感を放ち、長年支持されてきた理由がわかる用紙です。


活用事例と提案

彩匠堂での実際の利用イメージとしては以下のようなものがあります。

  • 卒業アルバム表紙:レザック16を採用し、伝統的で重みのある印象を強調。
  • ブランドカタログ:岩はだを使い、素材感を前面に出した重厚な仕上がりに。
  • 証書台紙:レザック66を使用し、信頼感と格式を表現。
  • ギフトパッケージ:OKゴールデンリバー70で華やかさと動きを演出。

まとめ

E-1とE-2は、いずれも「エンボス加工による自然な質感」を特徴とするカテゴリです。革調や石肌のような個性が、印刷物を単なる媒体から「存在感のある作品」へと変えてくれます。

次回は E-3〜E-4(クラシックシリーズと格子模様) を取り上げ、より多様なエンボス表現の世界を紹介します。

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