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写真やイラストなどデジタルデータを印刷する際の注意点

B2サイズ枚葉型インクジェットデジタル印刷機「Jet Press 750S」で
多種多様なアートの印刷に挑戦中の株式会社彩匠堂の伊達です。

デジタルオンデマンド印刷の世界で約17年ほど営業させて頂いております。
2022年にJetPressを導入してからアーティストの方々のイラストやアートなどを作品にしたZINEや図録などの作品集、
カメラマンや写真家のフォトなどを作品にしたポートフォリオや作品集などを印刷させて頂く機会が増えてまりました。
そこで今回は「写真やイラストなどデジタルデータを印刷する際の注意点」について解説していきます。

★何をどのように作りたいのかを明確にしましょう
写真やイラストなどデジタルデータを印刷する際、どのような印刷物を作成したいのかを明確にすることが重要です。
作品に合わせて和柄が良い、海外の作品っぽく仕上げたい、用紙はテクスチャーが効いてる方が良いなど
皆さんの創作作品に合わせて仕上がりイメージは明確にして頂いた方が用紙選びや印刷モードなどの選択に役立ちます。

★体裁を設定しよう
作品のイメージが決まったら体裁を決めていきます。
サイズはA4が良いか、B5良いか。
無線綴じか中綴じか、もしくは綴じずにポストカード風にするか。
天のりして剥がせるようにしようか、
リングとじ製本にしてカレンダーみたいにしようか
作品イメージにあった体裁を設定しましょう
一番採用されている体裁としてはA4サイズの無線綴じ製本です。
頁数は40ページ程度が最も多く作品点数は20点程度を掲載されるケースが多いです。
索引集のボリュームとしても少なすぎず多すぎず、会場で販売する際も最も売りやすい体裁とボリュームです。

★用紙選定をしよう
作品のイメージが出来たら用紙を選びます。
表紙と本文を同じ用紙と厚みにする共紙にしたり、同じ銘柄でも表紙本文の色と厚みを変えてみたり、
表紙と本文を全く違う用紙にして遊び紙を入れてみたり、様々な組み合わせが存在します。
洋服を選ぶように皆さんが生み出した創作作品に似合う用紙を選んであげてください。
アーティストの皆様に好まれる用紙としては白やベージュなどのスムース系の用紙です。
アラベールやヴァンヌーボは高い印刷適性と発色性を保ちながら、柔らかい風合いを失わず、
ナチュラルで気品のある印刷表現を可能にする用紙です。

★どんな印刷がしたいかで印刷機は変わります
印刷機の選定には様々要素が複雑に絡み合います。

まずはサイズ
菊四(318×469㎜)までのサイズであれば、軽オフ、オンデマンド、オフセット、インクジェットどれでも選択可能です。
但し菊四サイズを超えると軽オフと通常のトナーオンデマンドは選択対象から外れます。印刷が出来ないからです。

次に何色で印刷するか?
4色のフルカラーであればオンデマンド、オフセット、インクジェットが選択可能です。
3色、2色、1色になると、特色対応になるためオンデマンドは対象から外れます。
逆に5色などの多色の場合軽オフ以外の選択肢になります。

最後に予算(金額)
必要としている部数や数量に対してどれだけの予算が取れるか。
販売しようとしいる設定単価が1冊3,500円の場合、1冊いくらまでに抑えたいのか?
仮に1冊3,000円以内に抑えたとすると10冊しか作成しないのであれば、総額30,000円の予算となるため
頁数や用紙にもよるがオフセットの選択肢はありません。オンデマンド選択が強くなります。
逆に1冊3,000円で100冊作成するのあれば300,000円となるのでオフセットや他の方法でも十分作成可能です。
彩匠堂では菊四のオンデマンドを始め、
国内では200台程度しか稼働していないB2サイズのデジタルオンデマンド印刷機を保有しております。
アーティストの方々が抱える、品質・コスト・サイズ・部数の悩みを解消する機械を有しております。

★気をつけたいのは解像度
印刷に必要な画像解像度の目安は、フルカラー印刷の場合、原寸で300~350dpiと言われています。
グレースケール印刷の場合は600dpi、モノクロ印刷の場合は1200dpi以上が推奨されています。
(ここで言う原寸とは、使用するサイズ・仕上がりサイズを指します)
ただし、ポスターなど大きなサイズの印刷物は150~200dpi程度でも問題ないとされています。
なぜなら、ポスターや屋外広告などは少し離れた場所から見るので、多少解像度が低くても荒さが気にならないからです。
※弊社はネット通販ではありませんので、解像度が荒い場合御客様へ連絡し差替をお願いしていますので御安心ください。

★保存するカラーモードに注意しましょう
折角sRGBで撮影した写真をillustratorに配置して、
トンボと塗り足しを付けて保存したデータがCMYKで入稿されるケースが目立ちます。
写真がリンクで配置されてRGBで保存されていたら問題無いですが、
埋め込みにしているとCMYKで保存されてしまいます。
もちろん通常のオフセット印刷やオンデマンド印刷ではLip処理をした際にCMYKに変換されて印刷されるので
RGBで入稿しても意味が無いのですが、
弊社のJetPressをはじめ最近ではRGBモードでの印刷が出来る機械や機種が増えてきましたので
入稿する先がRGB対応なのかどうかはしっかり確認しましょう。

★最後に
アーティストの皆さんが創作されたアート作品には様々なドラマや想いが込められているはずです。
SNSやWebが中心の現代に印刷をして世の中に発信するという選択をしてくれたアーティストの方々には
印刷物で失敗して欲しくないと思っています。
印刷物を作って良かったと思って貰える事が弊社に取っての喜びです。
弊社はこれからもデジタルアート作品を沢山印刷してまいります。
オフセット印刷を凌駕する圧倒的高品質で皆様の創作活動を一助になればと思っております。
デジタルイラストや写真などのアート作品の印刷のご相談はぜひ当社をご利用ください。

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